夫のせいで心療内科通いをする羽目になったのに!

夫に浮気されたことが原因で心に不調を来たし、心療内科に通うことに。交通費や治療費に高いお金がかかりました。夫の浮気さえなければ診療の必要もなかったのに、費用を自分で負担しなければならないのは納得がいきませんよね。離婚する夫と浮気相手に、かかった費用を請求することはできるのでしょうか。

慰謝料とは別に請求できる?

メンタル浮気は倫理的に許されない行為であるだけでなく、法律の上では不法行為となります。民法では、不法行為を受けた際には損害賠償請求することを認められています。離婚の際に問題になる慰謝料とは、浮気やモラルハラスメント、DVなどによって受けた精神的苦痛に対する損害賠償請求と考えてください。

慰謝料の金額は一律に決まっているわけではなく、個別具体的な事情を考慮して決められます。慰謝料額の算定には、請求する側・される側の以下のような要素が関わってきます。

  • 年齢
  • 職業
  • 資産
  • 婚外子の有無
  • 結婚期間の長さ
  • 子供の有無、人数
  • 財産分与で受け取る額
  • 不倫の期間、相手の人数
  • 関係修復のための努力の有無
  • 精神的苦痛の大きさを推察させる事情

「精神的苦痛の大きさを推察させる事情」があった場合は慰謝料が増額される可能性があります。具体的には、浮気された側がノイローゼになった、自殺未遂をはかったなどの行為があった場合を指します。あなたが精神的な不調に陥ったという事実もこれに該当します。

賠償請求にあたっては、治療費や交通費などの実費を別途請求するわけではなく、「夫の浮気によって、病院にかからなければならないほど大きな精神的ダメージを受けた。慰謝料額にはその分を上乗せしてほしい」と主張することになります。

夫と浮気相手の両者に請求しよう

浮気慰謝料は夫だけに請求することもできますし、夫と浮気相手の両者に請求することもできます。離婚を決めているのであれば、両者に請求することをおすすめします。両者に請求することで、浮気相手から十分な額が支払われなかった場合には夫のほうに残りを支払わせることが可能になるので、取りっぱぐれるおそれが減少します。

浮気の事実と病気の因果関係の証明が重要

カルテ慰謝料を増額させるには、自分がどれほど大きな精神的苦痛を受けたのかを説得力をもってアピールする必要があります。そのためには、夫の浮気の事実と精神的な不調の因果関係を証明する、つまり精神的な不調の原因は夫の浮気であることを示さなければなりません。

調停や裁判となったとき、医師の診断書や診療記録情報、お薬手帳、領収書等を提出すれば、あなたが実際にメンタルの病気となり治療を受けたことを証明できます。また、診察の際に事情を説明していればカルテに記載されます。カルテを取り寄せて提示すれば、不調の原因が夫の浮気であることを証明できるでしょう。「今まで何の問題もなく過ごしていたのに、夫の浮気という事実が発生してから精神的な不調を来すようになった。夫の浮気以外に不調の原因はない」という流れを示すことが重要です。

客観的証拠が不可欠

調停や裁判で高額な慰謝料を勝ち取るには、浮気の悪質性を第三者にも納得してもらわなければなりません。夫に浮気されて苦しかったこと、辛かったことを涙ながらに語るよりも、診断書など客観的な証拠を示すほうが有効だということは頭に入れておいてくださいね。

浮気されるショックははかりしれないものです。今はまだなかなか前向きな気分にはなれないでしょう。離婚するにあたっては慰謝料請求をはじめ財産分与や親権の交渉、新生活への準備など様々なことを考えていかなければなりません。一つ一つのハードルを乗り越えていくためには気力とエネルギーが必要です。まずはゆっくり休み、心を落ち着けて元気を培ってくださいね。

精神的ダメージの深さをきちんと主張すべし

悲しい精神的不調を来たし心療内科にかかったという事実は精神的ダメージの大きさを推察させるため、慰藉料増額の理由となります。診断書やカルテなどの客観的証拠を提示し、夫の浮気の事実と精神的ダメージの因果関係を証明してください。