性病をもらってきた夫を許せない!

ちょっと体の様子がおかしいと思ったら、まさかの性病。浮気か風俗か、性病をもらってきた夫を絶対に許せませんね。性病を理由に離婚や慰謝料請求はできるのでしょうか。

 

性病は性行為以外からも感染するけれど…

病気夫が性病になったという事実がある以上、風俗もしくは浮気により他の女性と性交渉を持ったのではないかという疑いを持たざるを得ません。しかし実は、性病(性感染症)は性行為以外からも感染することがあります

 

性行為以外からも感染しやすい性病と感染ルート

タオル

  • 毛ジラミなど原虫が原因の性病

タオルや便座、浴室マット、寝具などを通して感染

 

  • 性器カンジダ症

原因となる真菌はヒトの体に常在しており、何らかの理由で免疫力が下がった時に症状が現れることがある

 

  • ヘルペス

口唇ヘルペスは回し飲み、性器ヘルペスは便座やお風呂場の腰かけなど分泌液がついているものに接触することで感染することがある

 

  • 梅毒

回し飲みの際などに唾液に含まれる病原体が傷口から侵入して感染することがある

 

  • HIV

感染者の血液が体内に侵入することで感染する

 

性病は不貞行為の証拠になる?

ベッド夫は浮気や風俗通いを否定し、サウナやスポーツジムのバスルームなどで感染したなどと釈明するかもしれません。しかしながら、そういった施設では衛生管理に十分配慮しており、性行為以外からの感染は実際には非常に稀です。

 

夫は限りなくクロに近いグレーと言えますが、それでもシロである可能性はゼロとは言い切れません。浮気や風俗通いの証拠を別途、探す必要があります。性病感染の事実とほかの証拠を組み合わせることで、不貞行為があったことをより強く推認させることができるでしょう

 

浮気か風俗か? 証拠から見極めよう

調査夫がどこから性病をもらってきたのか、夫の身の回り品や言動、生活習慣などから探り出してください。

 

風俗通いの証拠には以下のようなものが考えられます。

  • 風俗店への電話やメールの履歴
  • パソコンや携帯の風俗店の検索履歴
  • クレジットカードの利用明細書
  • 風俗嬢の名刺や店のカード など

 

一方、浮気の証拠としては、たとえば次のようなものがあります。

  • ホテルやレストランの領収書
  • 浮気相手へのメールや電話、LINE
  • クレジットカードの利用明細書
  • 不自然なアドレス登録 など

 

風俗の場合、持ち物からお店関係のものが出てくる可能性が高いでしょう。

 

性病は離婚の原因になりうる?

審判夫がどうしても離婚に応じないようであれば、最終的には離婚裁判を視野に入れる必要があります。民法770条1項では以下の5つの事由がある場合、離婚の訴えを提起できるとしています。

 

  • 1号:配偶者に不貞行為があったとき
  • 2号:配偶者から悪意で遺棄されたとき
  • 3号:配偶者が3年以上の生死不明であるとき
  • 4号:配偶者が回復の見込みのない精神病になったとき
  • 5号:その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

 

風俗は不貞行為にあたるの?

風俗今回のケースに関わるのは1号と5号です。まず1号について見ていきましょう。他の女性との浮気が不貞行為にあたるのは当然として、風俗も1号の不貞行為にあたるかが気になりますね。

 

結論から言うと、風俗も不貞行為に該当します。夫は「風俗は遊びであって本気じゃないから浮気ではない!」などと言い張るかもしれませんが、遊びか本気かなどは関係ありません。妻以外の相手との本番行為や本番類似行為は不貞行為となり、慰謝料や離婚の原因になりえます。

 

性病は「婚姻を継続しがたい重大な事由」になる

病気それでは、性病を移したという事実は離婚の原因になるのでしょうか。5号の「婚姻を継続しがたい重大な事由」とは、婚姻関係が破綻しもはや修復の見込みがなくなった場合を指します。夫婦間の貞操義務を破り、浮気もしくは風俗でよその女性と肉体関係を持ったこと、不用意に性病に感染した挙句あなたにも移したという事実関係を考えると、あなたが夫への愛情と信頼を完全に失くすのもやむをえないと考えられます。夫婦関係が修復できないまでに破綻していると認められ、離婚が成立する可能性は高いでしょう。

 

治療費・慰謝料請求も可能

お金性病に感染すると、さまざまな身体的不調により生活の質が著しく損なわれるだけでなく、将来の妊娠や出産にも影響を及ぼすおそれがあります。よその女性と性交渉を持てば性病を移されるリスクがあることは予想でき、夫婦生活によりあなたに移してしまうことも容易に予想できます。あなたを性病に感染させたのは夫の過失だといえるでしょう。

 

民法709条では、故意または過失により他人に損害を与えた場合には賠償責任を負うと定められています。あなたは治療費や病院までの交通費など実際に生じた損害の賠償のほか、精神的苦痛に対する慰謝料も夫に対し請求することができます

 

泣き寝入りしないで! 夫にしっかり償わせよう

決意可能性としては低いですが、性交渉以外で性病に感染することもあります。夫の不貞行為を証明するには感染の事実だけでなく、別途証拠を揃えたほうがよいでしょう。

 

浮気のほか、風俗通いも不貞行為にあたります。不貞行為とともに性病感染も離婚の原因になります。夫には過失責任が認められるため、治療費などの実損のほか、民法709条に基づき精神的苦痛に対し慰謝料を請求することができます。