夫と絶対に顔を合わせたくない!

浮気をした夫とは顔も合わせたくない気持ちになりますね。暴力をふるうDV夫であれば、会うのは深刻な精神的苦痛になりますし、実際に暴力をふるわれるおそれも皆無ではありません。夫と顔を合わせることなく離婚までこぎつけることは可能なのでしょうか?

夫が離婚に応じない場合、顔を合わせる必要性が生じる

おびえるまず、離婚手続きの種類についてチェックしておきましょう。

  • 協議離婚

夫婦がともに離婚に合意していれば、それだけで離婚が成立します。

  • 調停離婚

夫婦間の協議が不合意に終わった場合は調停を申し立てることになります。調停が成立すれば調停離婚となりますが、DVが離婚原因である場合は調停を重ねても合意に至らないケースが多々あります。

  • 審判離婚

調停が不成立の場合、調停に代わる審判を求めます。審判が確定すれば審判離婚が成立しますが、審判に異議がある場合は離婚の訴訟を提起することになります。

  • 裁判離婚

勝訴・和解で合意した場合は裁判離婚が成立します。離婚が不成立、または成立したとしても慰謝料金額などに不満がある場合は控訴・上告となります。

夫と会わずに離婚する方法はある?

ついたて協議離婚であれば、郵便や第三者を介してのやり取りのみで、直接顔を合わせることなく離婚届を作成することができます。しかしDVを理由とする離婚の場合には加害者である夫が離婚に応じない可能性が高く、協議離婚は難しいと考えられます。

DV防止法に被害者の保護が規定されている

「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」(以下DV法)の第23条で、裁判等の職務関係者は被害者の安全の確保に十分配慮しなければならないと定められています。

前述の通り、協議離婚できなかった場合は調停離婚、裁判離婚へ進むことになります。その過程で夫と顔を合わせなければならないような局面も出てきますが、あなたは対面を避けるように配慮を求めることができます

ひどい暴力夫であっても、人前で妻に暴力をふるえば自分に著しく不利になることはさすがに理解できると思われます。万一直接顔を合わせてしまっても、実際に殴りかかってくる可能性は低いでしょう。

しかしあなたのほうは、暴力夫の顔を見たことで今までの恐怖がフラッシュバックし、委縮して言うべきことも言えなくなってしまうおそれがあります。やはり夫と直接顔を合わせなくて済むよう配慮を頼んだほうがよいでしょう。

調停離婚の流れ

調停の申し立てを提出した後、初回の調停の日程を調整します。日程が決まると夫婦双方に呼び出し状が送られ、初回調停期日が通知されます。調停は夫婦同日におこなわれますが、裁判所へ出入りする際や調停中に夫と顔を合わさないで済むよう配慮をしてもらうことができます

調停は1人ずつ交代でおこなわれるので、ここで会ってしまうことはありません。待合室はもともと夫婦それぞれに用意されていますが、出入りの際に鉢合わせすることがないよう別のフロアに待合室を用意してもらいましょう。自分が帰宅するまで夫を待合室で待機させるよう取り計らうことも可能です。

通常、調停で和解が成立した場合は当事者双方がそろって和解内容を確認しますが、この時も代理人を務める弁護士のみが列席すればOKです。

裁判離婚の流れ

裁判離婚ではほとんどの場合、本人尋問があります。離婚の成否を決める上で本人尋問の内容は非常に重要なので、納得のいく受け答えができるような準備が必要です。

本人尋問は、訴えを起こした原告(あなた)、訴えられた被告(夫)双方に対しておこなわれます。本人尋問のときだけは相手と同じ空間に身を置かなければなりませんが、DV法第23条により職務関係者はあなたの安全の確保に配慮してくれます

具体的には、できるだけ手短に尋問を終わらせるようにしたり、警備員を配置したり、被告席の前についたてを置いてもらうなどの対策が考えられます。

会わずに済むよう最大限の配慮を求めよう

会わない協議離婚の場合は郵便や第三者を介すことで、夫と顔を合わせることなく離婚を成立させることができます。

協議離婚が成立しなかった場合は調停離婚や裁判離婚という手段があり、その過程で夫と顔を合わせるような局面も出てきます。「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV法)」の第23条で、裁判所などの職務関連者は被害者の安全に配慮しなければならないと定められているので、DV加害者である夫と顔を合わせることなく手続きを進められるよう配慮を求めることができます。