できることなら、相手の家庭も壊してやりたい!

夫が既婚女性と不倫していることが発覚。いわゆるW不倫です。相手女性も既婚者として、不倫によって家庭を破壊される苦しみがわかりそうなものなのに、ダンナが気づかないのをいいことにぬけぬけと暮らしているのは許しがたいですね。浮気相手の夫にW不倫のことをバラしてやってもよいのでしょうか?

奥さんが浮気していること、むしろ教えてあげるべき?

浮気妻不倫は倫理的に許されないだけでなく、法律上では不法行為となり法的責任を問われます。不倫がいけないものだということに疑いの余地はありませんが、価値観は人によってさまざまです。黙認できるという人もいれば、絶対に許せないという人もいます。妻が不倫しているならすぐ知らせてほしいという男性もいれば、妻自身が告白してくるまで知りたくないという人もいるでしょう。浮気相手の夫がどのような価値観の持ち主であるかなど、あなたは知るすべもないはずです。

 

自分の気持ちを直視しよう

考えるあなたは「奥さんが浮気していることを知らないダンナさんがかわいそう。本当のことを知ったほうがむしろ幸せなんじゃない?」などと言うかもしれませんが、勇気を出して心の奥底をのぞいてみましょう。「夫に浮気されて自分が不幸になったのと同じくらい、相手女性にも不幸になってほしい」「自分の家庭が壊れてしまったのに、相手女性の家庭は幸せなままなんて不公平。許せない」という激しい怒りと恨みの感情が見えませんか?

 

あなたがW不倫のことをバラしたいのは、相手の夫のためを思ってのことではなく、自分の復讐心を満たしたいためだと認めてしまいましょう。裏切られ、傷ついたあなたがそういう感情を持つのはきわめて自然なことで、あなたはまったく悪くありません。ただ、怒りの感情から目をそらしたままでいると、あなた自身がいっそう辛くなってしまいます。

 

自分の中の激しい怒りを受け止めたうえで、相手の夫にばらすのは妥当かどうかを考えてみてください。相手の夫もあなたと同じく被害者の立場です。W不倫が明らかになった際、いちばん傷つくのは誰でしょうか。相手女性ももちろん困った立場に立たされるでしょうが、彼女の夫はより激しく苦しむことになるでしょう。それはあなたが夫の浮気を知ったことで味わった苦しみと同じものです。不倫の犠牲者である人に、自分と同じ苦しみを味わわせたいですか?

 

プライバシーの侵害で訴えられる可能性も!

プライバシー侵害また、相手の夫に知らせることは法的なリスクを伴います。憲法上に明文の規定はありませんが、プライバシーに関する権利は新しい人権の一つとして認められています。プライバシー権の具体的な内容についてはいろいろな考え方がありますが、「自己に関する情報をコントロールする権利」と考えればよいでしょう。つまり、人は誰でも私的な領域に他人を立ち入らせないという権利を持っているのです。

 

当然ながら不倫はプライベートな事柄であり、なおかつ他人に知られたくないたぐいのことです。ゆえに、不倫のことを浮気相手の夫に知らせた場合、浮気相手からプライバシーの侵害で訴えられる可能性があります。プライバシー侵害は不法行為にあたるので、民法709条に基づき損害賠償請求をされることになります。

 

もらえる慰謝料が減ってしまう

お金プライバシー侵害が認められた場合、あなたが払う羽目になる慰謝料は30万円~50万円程度になると考えられます。夫との浮気に対し相手女性から慰謝料をとれたとしても、実際にあなたが手にできる額はその分減ってしまうことになるのです。もらう権利のあるお金を腹いせのために数十万円も目減りさせてしまうのは、あなたにとって決して得策ではありません。

 

W不倫で離婚をするとき、気を付けておくべきこと

注意W不倫の場合に最も気をつけたいのは、あなたが浮気相手や夫に慰謝料請求できるのと同様に、浮気相手の夫もあなたの夫に対し慰謝料請求できるということです。W不倫の慰謝料請求では、離婚する・しないの判断や請求のタイミングが非常に重要です。

 

結果的に不倫の事実は必ずバレる

相手の夫あなたが離婚を決め、夫と浮気相手に慰謝料請求をするとします。あなたの請求が認められ相手に慰謝料を支払わせた場合、相手女性は自分の夫にその事実を隠し通すことができるでしょうか? やり取りを極秘で進めたとしても、数十万、数百万円のお金が動くわけですから、いくら隠そうとしてもバレてしまう可能性は非常に高いと言えるでしょう。つまり、あなたがさまざまなリスクを冒してわざわざ教えてあげなくても、悪事は必ずや明るみに出るのです。

 

慰謝料の金額を決める上では、不貞行為によって婚姻が破綻し離婚に至ったのか、それとも夫婦関係を修復し離婚は回避できたのかという点が一つのポイントとなります。修復できた場合より、離婚となってしまった場合のほうが当然、慰謝料の額は上がります。あなたがた夫婦が関係修復し、相手方夫婦が離婚することになった場合には、相手からもらえる額より支払わなければならない額のほうが大きくなり、赤字となる可能性が高いことは頭に入れておきましょう。その上で、絶対に避けたい展開は以下の通りです。

 

絶対に避けたい最悪の展開

悪い選択あなたがた夫婦が離婚しないことに決めたうえで相手女性に慰謝料請求

相手方夫婦が離婚を前提としてあなたがた夫婦に慰謝料請求(結果的に赤字となる)

あなたたち夫婦も関係が悪化してしまい、結局離婚(不倫についての慰謝料を夫からとることはもうできない)

 

浮気相手の家庭が崩壊したら、あなたの責任?

崩壊慰謝料請求をする流れの中で相手女性の夫がW不倫の事実を知ってしまったとき、どのような反応が起こるかはわかりません。結果的に相手夫婦の家庭が崩壊し離婚することになったとしても、それはあくまで相手女性とその夫との関係の話であり、あなたとは直接関わりのないことです。あなたは他人の家庭に干渉するような真似は慎み、「これから自分の人生をどう歩んでいくか」ということだけを真剣に考えていってください。

 

賢く冷静に、沈黙を守るのが吉

沈黙W不倫の事実を浮気相手の夫に知らせた場合、相手女性からプライバシー侵害で訴えられ民法709条に基づき損害賠償請求をされる可能性があります。

 

W不倫の場合、あなたは夫と浮気相手に慰謝料請求をできますが、相手女性の夫もあなたの夫に対し慰謝料請求できます。W不倫の場合は、離婚する・しないの意思を固めてから行動を起こすこと、どのタイミングで慰謝料請求するかということが重要になります。

 

相手女性に慰謝料を請求し支払いを受ける中で、相手の夫にすべてを隠し通すことは現実には難しいと言えるでしょう。W不倫は必然的に明るみに出るので、あえてプライバシー侵害のリスクを冒さないことをおすすめします。