卑劣な嫌がらせに泣き寝入りしないで

浮気だけでも罪なのに、より悪質な相手の場合、妻であるあなたに嫌がらせをしてくることもあります。夫も味方になってくれないどころか、一緒になって嫌がらせしてくることも。離婚するにしても、卑劣な浮気相手と夫に対しひと泡吹かせてやることはできないのでしょうか。

警察は何もしてくれないってホント?

警察夫や浮気相手による嫌がらせが続くと、何も悪くないあなたが精神的に追い詰められ、結果的に不利な立場になってしまう恐れがあります。こうした場合、自分の身を守りつつ離婚と慰謝料を獲得するにはどのように動けばよいのかみていきましょう。。

浮気相手が無言電話やいたずら電話などの嫌がらせをしてきた場合、警察を頼ることはできないのでしょうか。警察はあくまで刑法に規定されている犯罪の取り締まりや捜査を行う機関であり、民事不介入を前提としています。つまり、犯罪行為にならない限り、個人と個人の間のトラブルには介入できないのです。刑法には「無言電話罪」や「いたずら電話罪」といった規定がないので、警察は直接関与することはできません。

〈警察が動くのは犯罪の可能性がある場合〉

しかし、浮気相手からの嫌がらせ電話によって精神的な不調をきたした場合などは、刑法上の犯罪である傷害罪になる可能性があります。警察に被害届を出しましょう。

また、相手が繰り返し「殺してやる」と脅迫するなど、犯罪に発展する可能性が高いと判断した場合にも警察は動きます。そこまで危険性が高くない場合でも、嫌がらせを受けていることを警察に相談すれば、相手への対応の仕方や防犯機器などのアドバイスをしてくれることはあります。また、法律ではありませんが各都道府県の迷惑防止条例では、無言電話などに対し罰則規定を設けているところもあります。

夫からの嫌がらせは精神的DV

夫携帯面識がないのに浮気相手から嫌がらせメールなどがくる場合には、夫がアドレスを教えている可能性があります。本来、夫は浮気相手に対し、あなたへの嫌がらせをやめるよう要求しなければならない立場のはずです。一緒になってあなたへ嫌がらせをしてくるようであれば、今後も更生の可能性は低いと言わざるをえません。

夫の行為は精神的DVにあたると考えられます。民法770条には離婚事由として不貞行為(1号)とともに「その他婚姻を継続し難い重大な事由」(5号)を挙げており、精神的DVはこの範疇に入ります。

嫌がらせに対して慰謝料をもらえる?

小切手浮気すなわち不貞行為は法律上、不法行為となります。あなたは夫と浮気相手の両者による共同不法行為によって受けた精神的苦痛に対し、慰謝料を請求できます。請求には相手を特定する必要があるので、夫のスマホをチェックするなどして、浮気相手の氏名や住所、勤務先を必ず確認しておいてください

慰謝料の金額は結婚生活の期間や夫の収入、子供の有無などさまざまな事情を考慮して決められますが、浮気の悪質性が高いほど金額は高くなります。浮気という不法行為を犯し、反省するどころか正当な妻であるあなたに対し執拗な嫌がらせ行為をおこなったことは非常に悪質性が高いと言え、慰謝料増額の理由となりえます。また夫は不貞行為に加え精神的DVも犯しており、そのことも併せて主張すればさらに増額される可能性があります。

できる限りの証拠集めを!

納得できるだけの慰謝料を勝ち取って離婚するには、不倫や嫌がらせの証拠が不可欠です。いたずら電話の内容を録音したり、いつどのような電話があったか記録につけるなどしてください。また、暴力をふるうDVにくらべ精神的DVは、言った言わないという水掛け論に陥りがちで、証明するのが難しいのが現実です。あなたの人格を否定するような夫の言葉や侮辱、恫喝などを録音したり、メールを保管しておくなどして証拠を集めましょう。

いったん家から避難したほうがよい?

避難夫と浮気相手からしつこい嫌がらせがある場合、いったん家から出て安全な実家などに避難したほうがよいのでしょうか。「殺してやる」などのメールや電話があった場合はすぐ警察に連絡しましょう。あなたの身に危険が迫っている可能性が高いと判断すれば警察は動くので、相手への牽制になります。

身の危険が迫っているわけではないけれど、精神的に辛いから家を出たいという場合にはちょっと立ち止まって考えてみる必要があります。あなたが家から出ていくこと、それこそが二人の狙いかもしれません。あなたは妻であり、倫理上でも法律上でも正当な立場でることを忘れないでください。辛くても家にとどまり、努めて毅然とふるまってください。

あなたは何も悪くない! 毅然として耐え抜こう

あなた無言電話やいたずら電話などは刑法上の犯罪ではないため、警察は直接介入することはできません。ただし、嫌がらせ電話によって精神的な病などに陥った場合は傷害罪になる可能性があります。

夫の不貞行為と夫・浮気相手からの嫌がらせは、民法で定める離婚事由にあたります。不倫は法律の上では不法行為にあたるので、あなたは両者に対して慰謝料を請求することができます。悪質な嫌がらせ行為があったと認定された場合、慰謝料が増額される理由になります。嫌がらせ行為や浮気の証拠を集めておきましょう。