夫と浮気相手を痛い目に遭わせてやりたい!

夫の不倫が発覚。相手が夫と同じ職場の女性だった場合、会社に乗り込んでいって二人の職場不倫をばらしてやりたい!という気持ちがこみあげてきますよね。職場で不倫の事実をばらしたとき、問題になることはあるのでしょうか。

会社に不倫をばらしてやっても大丈夫?

オフィス浮気は倫理的に許されない行為であるだけでなく、法律上では不法行為にあたります。あなたは夫と浮気相手による共同不法行為によって受けた精神的苦痛に対し慰謝料を請求できます。また、浮気(不貞行為)は民法770条1項に定める離婚事由のひとつです。

 

このように、被害者であるあなたに理があるのは間違いありません。しかし浮気相手への接し方を一歩間違えると、慰謝料請求の際に不利になるだけでなく、あなたのほうが加害者になってしまうおそれさえあることは頭に入れておきましょう。

 

それでは、夫と浮気相手の職場不倫を次のようなやり方でばらすのはOKでしょうか。順に見ていきましょう。

 

職場に乗り込む

オフィスのドア不倫を職場の人に公表することで相手女性の社会的評価を低下させた場合、不倫がたとえ事実であっても、民法上の不法行為(709条)もしくは刑法上の名誉毀損罪(230条)に問われるおそれがあります。名誉毀損罪で訴えられると、3年以下の懲役または禁錮または50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。民事では、相手から損害賠償請求をされるでしょう。

 

職場で不倫を暴露されたことによって退職せざるを得なくなるなど、浮気相手に損害が生じた場合には、それについての賠償も問題になります。

 

また、浮気相手と直接対面することで感情が高ぶり、思わず暴言を吐いてしまったり、手が出てしまったりおそれもないとはいえません。前者の場合は脅迫罪や恐喝罪、後者の場合は暴行罪や傷害罪など刑事事件に発展するおそれがあります。職場に乗り込むのは絶対にやめてください。

 

会社に電話をする

電話職場に乗り込むのではなく、会社に電話して職場の人に「誰々さんはうちの夫と不倫しています」とばらすのはどうでしょうか。これも不倫の事実を示すことで浮気相手の社会的評価を下げることになるので、名誉毀損罪になる可能性があります。

 

仮に匿名で電話をかけたとしても、諸事情を考え合わせれば必ず、電話をしたのはあなただとばれます。相手女性からプライバシー侵害や名誉棄損を理由に損害賠償請求されるおそれがあるので、会社への電話は禁じ手と心得ましょう。

 

会社に不倫写真を送る

封筒夫と浮気相手の不倫写真を入手した場合、写真を会社に送りつけたりビラにしてばらまいたり、インターネットにアップするなどの行為は厳禁です。名誉毀損罪や侮辱罪、場合によっては、わいせつ物頒布等の罪に問われる可能性があります。

 

性行為中の写真などは浮気の決定的な証拠になります。そのような写真が手に入ったのなら、会社に送りつけてやろうなどという気は起こさず、離婚を切り出すときに備えて保管しておきましょう

 

職場に内容証明郵便を送る

封筒それでは、相手の職場に内容証明郵便を送るのはどうでしょうか。相手の住所がわからない場合には職場に送るしかありませんが、不倫のことが職場の第三者にわかるような形で送ってしまうとやはり名誉棄損(不法行為)に訴えられる可能性があります。親展で送るなど、他の人の目に触れることがないよう配慮する必要があります。慎重に事を進めるのであれば、相手に住所を伝えるよう一応要求しておき、相手がそれに応じないのでやむをえず勤務先に送ったというストーリーを組み立てるとよいでしょう。

 

このように、職場の人に不倫のことをバラそうとすると様々な法的リスクを冒すことになります。本来被害者なのに、あなたのほうが責任を追及される立場になってしまうのです。

 

浮気相手を退職させることは可能?

女性浮気相手や夫は、職場の風紀や秩序を乱したことで何らかの処分を受ける可能性はあります。ただし、処分の有無は仕事の内容や職務上の立場、責任などによるところが大きいので一概には言えません。

 

浮気相手には職場を辞めてほしいところですが、不倫の被害者でも相手に退職を要求する法的権利まではありません。辞めてくれるよう「お願い」をすることは可能ですが、あくまでお願いである以上、相手から拒否されることはもちろんあります。「退職しないと職場や家族にばらす」などと言うのは脅迫になってしまいますので絶対にやめましょう

 

クリーンさをキープして慰謝料をゲットしよう

合法
浮気相手に非があることは確かですが、相手は悪い不倫オンナなのだからめちゃめちゃにしてやっても許されるというわけでは決してありません。相手に社会的制裁を与えてやりたいという気持ちはもっともですが、裁く権限を持つのはあなたではなく法なのです。怒りのあまりみすみす慰謝料を減らしてしまうのは賢いとはいえません。あくまで冷静さを保ち、納得できる額の慰謝料をしっかり手に入れる道を選んでくださいね

 

あなたに不利になる行為はやめておこう

あなた職場に乗り込んだり、電話をしたり、写真を送ったりなどの行為は刑法上の名誉毀損罪や民事上の不法行為になる可能性があるので絶対にやめましょう。

 

相手の住所を知らない場合は職場に内容証明郵便を送ることもできますが、不倫のことを職場の第三者に知られるような形にしてしまうと名誉棄損となるおそれがあります。親展で送るなど、本人以外の目に触れない配慮をしましょう。

 

不倫の被害者であっても、相手に退職を要求する法的権利はありません。退職を強要すると、脅迫罪など刑事上の責任を問われる可能性があるので注意が必要です。