浮気相手が低収入だったら泣き寝入り?

夫の浮気相手はシングルマザーだと判明。相手女性は低収入なので、慰謝料を請求されてもどうせ払えないと開き直っているようです。シングルマザーという立場を盾にとって反省も謝罪もしない相手女性ですが、やはりけじめとして少額でも慰謝料を払ってもらいたいところですね。相手が低収入のシングルマザーでも慰謝料請求はできるのでしょうか。

相手が低収入でも請求は可能

貧乏慰謝料とは、相手女性と夫が不倫という共同不法行為によってあなたに与えた精神的損害をお金で償うという性質のものです。不法行為である以上、相手女性は低収入を理由に責任を免れることはできません。あなたは夫と相手女性に対し慰謝料請求することができます。以下、慰謝料請求をする手順や注意すべき点などを順に見ていきましょう。

まずは話し合いからスタート

相手女性に対し、不倫の慰謝料を求める旨と金額を明記した内容証明郵便を送ってください。内容証明郵便は自分で作成できますが、行政書士・弁護士・司法書士の各士業のいずれかに依頼すれば、相手に対しより心理的プレッシャーを与えることができます。この時点で相手が反省し支払う姿勢をみせれば、示談(和解契約)の成立となります。示談書の署名捺印と同時に慰謝料を受領するようにしてください。一括支払いが難しいのであれば示談書を公正証書にし、支払いに対して強制執行力を持たせることをおすすめします。

相手が交渉に応じないのであれば、慰謝料を求めて訴訟を起こすことになります。訴訟の際に最も大事なのは、不倫があったことを客観的に証明する証拠を提出することです。訴訟に発展する可能性を考慮し、早い段階で証拠集めに着手しておいたほうがよいでしょう。

慰謝料の金額は一律に決まっているわけではなく、個別具体的な事情を考慮して決められます。算定するにあたって考慮されるのは、不倫の期間・頻度など悪質性の高さ、不倫によってあなたが被った損害の大きさなどであり、加害者側の収入が低いことを理由に慰謝料金額が低く設定されるということはありません

給与の差し押さえもできる

差し押さえ裁判によってあなたの主張が認められれば、相手が低収入であっても月々の給与を差し押さえることができます。差し押さえられる金額は、給与額が44万円以下の場合は4分の1までです。ただし、相手が無職で生活保護を受けている場合は、生活保護費は差し押さえられません

まったく財産のない相手からは、強制執行をしても回収できない可能性はあります。また、裁判費用をまかなえる金額を回収できず、結果的に金銭面ではマイナスになるおそれがあることも頭に入れておかなければなりません。代わりとして相手女性の親に請求することもできないので注意が必要です。

分割にして細く長く払ってもらうという手も

お金のない相手から慰謝料を回収するには、以下のような手段が考えられます。

  • 長期分割にして少しずつ払ってもらう
  • 金額を低めに抑える

慰謝料金額を抑えるのは、相手の生活環境を考慮しての温情ではありません。あなた自身の金銭的・時間的・精神的負担を軽くするためです。「どれくらい払ってもらえば納得できるだろうか」という観点から考えてください。あなたが慰謝料請求に対しどのような意図を持っているかが重要です。相手への制裁なのか、けじめをつけてもらいたいだけなのか? いずれにせよ、落としどころをあらかじめ決めておけば、迷いなく相手と戦い抜くことができるはずです。

夫にはどうやって責任をとらせる?

夫忘れてはならないのは、最も責任が重いのは夫だということです。夫とは関係修復し、女性にだけ慰謝料を負担させるのではバランスがとれません。夫を反省させたいなら、まず夫からできるだけ高額の慰謝料をとることを考えるべきです。夫への希望額を設定し、夫から取りきれなかった分を相手女性に請求するというやり方もぜひ検討してみてください。

低収入でも法的責任からは逃げられない

家計不倫は法律の上では不法行為であり、低収入であってもそれを理由に責任を逃れることはできません。慰謝料の金額を算定する上でも、請求される側の年収の低さは直接関係ありません。低収入の相手から慰謝料を払ってもらうには、長期分割も一つの方法です。